2015/7/1

ロシア

ガスプロム、シェルとの連携強化へ

この記事の要約

ロシア国営ガス会社ガスプロムは先ごろ、サンクトペテルブルク経済フォーラムで英蘭系ロイヤルダッチシェルと戦略的な連携関係を推進していくことで合意したと発表した。新たな市場の開拓などを目指し、資産交換などを通じた協力を進める […]

ロシア国営ガス会社ガスプロムは先ごろ、サンクトペテルブルク経済フォーラムで英蘭系ロイヤルダッチシェルと戦略的な連携関係を推進していくことで合意したと発表した。新たな市場の開拓などを目指し、資産交換などを通じた協力を進める方針だ。具体的なプロジェクトとして、天然ガスを生産するサハリン2における天然ガス(LNG)プラントの建設などが浮上している。

今回の合意で両社は様々な部門において共同プロジェクトを推進するなど連携を深めていくことを決めた。合意にはガスプロムとシェルが合わせて80パーセント近い権益を持つサハリン2に3番目のLNGプラントを建設する計画も含まれる。ガスプロムは新プラントの稼働率を高めるため、サハリン3で生産された天然ガスも一部同プラントを通して供給する予定だ。

また、同社のミラー社長はシェルが今年初めに英国のガス大手BGグループの買収で合意したことに触れ、資産スワップによる上流(探鉱・開発・生産)部門の取得に興味を示した。

ガスプロムは今回の経済フォーラムで、シェル、ドイツのエーオン、オーストリアのOMVとの間でバルト海を経由するガスパイプラインの新規建設計画についても合意している。

(東欧経済2015年6月24日号掲載「ロシア、欧州向けガスパイプラインを拡充」参照)