欧州復興開発銀行(EBRD)は13日、トルコの銀行大手フィナンスバンクに1億米ドルを新たに融資すると発表した。同行は辺鄙な地域の中小規模農業事業者へのサービスを強化拡大する方針で、調達資金を中部および東部アナトリア地方の中小企業融資に振り向け、最大4割を農業事業者に割り当てる計画だ。
トルコでは金融市場での資金調達手段として、海外からの送金や電子決済の支払受領権(DPR)を担保とするローン証券が普及している。EBRDの今回の融資もフィナンスバンクのDPRローン証券への投資という形をとる。EBRDによると同証券の信用格付けはBBB+で、中期的投資となる。
EBRDは2009年にトルコへの融資を開始し、これまでインフラ、エネルギー、農業、製造業、金融などの分野で160近いプロジェクトに60億ユーロ超を融資した。昨年の新規融資額は14億ユーロに上り、EBRDの最大投資先となっている。