2015/11/11

ポーランド

航空機ジェットエンジンのタービン試験所が開所=ポーランド

この記事の要約

ポーランドとイタリアの合弁事業で、航空機ジェットエンジンの研究開発を手掛けるポロ―ニャ・アエロ(Avio Aero)は3日、ワルシャワ郊外のジェロンカで世界最大級のコールドフロー実験ラボを開所した。航空機エンジンの燃費向 […]

ポーランドとイタリアの合弁事業で、航空機ジェットエンジンの研究開発を手掛けるポロ―ニャ・アエロ(Avio Aero)は3日、ワルシャワ郊外のジェロンカで世界最大級のコールドフロー実験ラボを開所した。航空機エンジンの燃費向上、二酸化炭素排出量の削減、騒音軽減が目的で、プロジェクト総額は2億3,000万ズロチ(5,500万ユーロ)。うち、欧州連合(EU)が1億6,040万ズロチを、ポーランド政府が2,840万ズロチを助成した。

コールドフロー試験とは、エンジンの動作機能を点火せずにチェックするもの。ラボでは空気を圧縮して温度を375度まで上昇させ、最大空気流量80キログラム/秒でタービンの動作を計測する。これにより、計算モデルの正確性を確かめ、改良すべき部分を特定する。

ポロ―ニャ・アエロではまず、GEアビエーションの旅客機用ターボファンエンジン「GEnx」の低圧タービンを試験する。来年からは、航空機産業の革新的技術開発を目的とする「イノロット(Innolot)プログラム」の枠内でテストを実施する。米ボーイングの次世代大型旅客機「777x」に搭載される新型エンジン「GE9x」の低圧タービンも対象となる。

ポロ―ニャ・アエロは、GEアビエーションの伊航空装備品・システムメーカー、アビオ・アエロと、ポーランド国営でタービンエンジンのオーバーホールを専門とする軍航空機4番工場、軍工科大学、ワルシャワ工科大学の合弁事業だ。

なお、「GEnx」の低圧タービンは日本のIHIが設計・製造を担当している。同社はGE9xの開発にも参画することを決めている。(1PLN=31.15JPY)

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