2019/11/13

総合・マクロ

独医薬品大手シュターダ、武田のロシア事業を部分買収

この記事の要約

独医薬品大手のシュターダは5日、武田薬品からロシア・独立国家共同体(CIS)諸国における一部の医薬品事業を買収したと発表した。

対象事業に関連する約500人のスタッフはシュターダに移る。

両社はまた、対象製品を武田が引き続き製造してシュターダに供給することでも合意した。

独医薬品大手のシュターダは5日、武田薬品からロシア・独立国家共同体(CIS)諸国における一部の医薬品事業を買収したと発表した。一般用医薬品と医療用医薬品の計20種類が対象となる。取引額はシュターダにとり過去最高の6億6,000万米ドル。2020年1-3月期の手続き完了を見込む。対象事業に関連する約500人のスタッフはシュターダに移る。両社はまた、対象製品を武田が引き続き製造してシュターダに供給することでも合意した。

シュターダが取得するのは、一般用医薬品のビタミン剤や栄養補助食品と、心疾患、糖尿病、呼吸器疾患(製品名「Cardiomagnyl」、「Nesina」、「Edarbi」など)やその他の疾患領域の一部製品。対象国はロシア、ジョージア、アルメニア、アゼルバイジャン、ベラルーシ、カザフスタン、ウズベキスタンとなる。

シュターダのペーター・ゴルドシュミット最高経営責任者(CEO)は、「ロシア・CIS地域での当社のネームバリューはすでに高い。今後は製品ポートフォリオを拡充し、市場地位の一層の強化を図る」と述べた。

武田にとり今回の事業売却は過去6カ月で4例目となる。同社はアイルランド同業シャイアーの買収で膨らんだ負債を圧縮するため、消化器系疾患などの中核事業を除く資産の売却を進めている。