2020/6/24

ロシア

ロシア中銀が追加利下げ、政策金利4.5%に

この記事の要約

ロシア中央銀行は19日の金融政策決定会合で、主要政策金利の7日物入札レポ金利を5.5%から1ポイント引き下げ、4.5%とすることを決めた。利下げは2会合連続で、利下げに転じた昨年6月以降では8回目となる。新型コロナウイル […]

ロシア中央銀行は19日の金融政策決定会合で、主要政策金利の7日物入札レポ金利を5.5%から1ポイント引き下げ、4.5%とすることを決めた。利下げは2会合連続で、利下げに転じた昨年6月以降では8回目となる。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う制限措置によりディスインフレの傾向が強まり、インフレ率が中銀の目標値を大きく下回るリスクがあることから、利下げ幅は前回(4月24日)の0.5ポイントを大幅に上回った。22日付で新金利を適用する。

同国のインフレ率は5月に3%となり、中銀が目標とする4%を8カ月連続で下回った。中銀は今後の見通しについて、内需・外需ともに増加が見込めない中でインフレ期待は抑制されており、物価上昇ペースの鈍化が深刻化すると指摘。2021年のインフレ率は4%を大幅に下回る可能性があるとし、4%の維持に向けて金融政策を行う方針を明らかにした。

中銀によると、GDPは第2四半期(4-6月期)に縮小し、20年全体でもマイナス成長となるものの、政府の財政政策と中銀の金融政策の効果で回復していき、21年には2.8-4.8%、22年にも1.5-3.5%のプラス成長に転換する見通し。

中銀は声明で、状況が基本予測に沿って進む場合にはさらなる追加利下げを行う姿勢を示している。ナビウリナ総裁は今回の利下げに先立ち、年間のインフレ率を下回る利下げは必要ないと述べていた。