2020/7/8

総合・マクロ

中東欧経済、最悪局面を抜け年内に回復基調に=ING

この記事の要約

オランダ金融大手のINGは6月末に発表した中東欧4カ国(チェコ、ポーランド、ハンガリー、ルーマニア)の経済リポートで、同地域の経済は不透明感が依然強いものの、最悪の局面を抜けたとの見方を示した。新型コロナの影響で経済成長 […]

オランダ金融大手のINGは6月末に発表した中東欧4カ国(チェコ、ポーランド、ハンガリー、ルーマニア)の経済リポートで、同地域の経済は不透明感が依然強いものの、最悪の局面を抜けたとの見方を示した。新型コロナの影響で経済成長率を大幅に下方修正したが、景気後退は4~6月期に底を打ち、下期から徐々に回復に向かうと予想している。

INGは今年の経済成長率を、チェコがマイナス7%、ハンガリーがマイナス5.1%、ポーランドがマイナス4.2%、ルーマニアがマイナス5.5%と予測する。このうちチェコとハンガリーは当初予測から9%近い大幅な下方修正を行った。理由として、両国とも経済の市場開放度が高いことと、周期性の強い自動車産業の依存度が高いことを大きな要因として挙げた。

中東欧市場の経済成長回復には、外需の回復と内需の安定という両輪が揃う必要がある。これを踏まえ、2021年の経済成長率はチェコ4.0%、ポーランド4.2%、ハンガリー3.7%、ルーマニア7.1%と予測する。コロナ危機前の経済規模に回復するには21年末か22年までかかるとの見方だ。