ロシア中央銀行は8日、自国通貨ルーブルのデジタル化計画を明らかにした。スコロボガトヴァ第1副総裁によると、2022年に実用試験を行い、運用プラットフォームの導入に向けたロードマップを策定する。まず、年内に「デジタルルーブル」運用プラットフォームのプロトタイプを作り、22年1月に通貨規制改正案を策定した上で3月末までに試験を開始する計画だ。
ロシア中銀は昨年10月、デジタル通貨の発行を検討していることを明らかにしていた。現時点では中央管理システムとブロックチェーンを組み合わせたデジタル通貨プラットフォームを想定しており、独自にこれを創出する方針だ。デジタル通貨に関わる規定や手数料などについては、次の段階で決定するとしている。
「デジタルルーブル」は専用の電子財布(ウォレット)で管理される。ロシア中銀は、デジタル通貨により支払い決済が簡単かつ迅速、低コストで確実に実行できることから、消費者、事業者、行政機関など広く利用されるとみている。