2021/6/30

自動車

シュコダ自、新長期戦略を発表

この記事の要約

●完全EV3モデルを投入し、欧州販売数で5位以内を狙う●電動化・デジタル化への対応と、管理職への女性登用も進める独フォルクスワーゲン(VW)のチェコ子会社であるシュコダ自動車が24日、2030年に向けた新長期戦略「ネクス […]

●完全EV3モデルを投入し、欧州販売数で5位以内を狙う

●電動化・デジタル化への対応と、管理職への女性登用も進める

独フォルクスワーゲン(VW)のチェコ子会社であるシュコダ自動車が24日、2030年に向けた新長期戦略「ネクストレベル・2030」を発表し、電動化をスピードアップする方針を明らかにした。また、新興市場事業強化による販売台数拡大や、チェコ工場の電気自動車(EV)生産への移行、デジタル化の継続推進、売上高利益率8%以上を確保できる体制づくりなどの目標を示した。

電動化では、低価格帯の完全電動車(BEV)3モデルを開発・市場投入して欧州での地位向上を目指す。新モデルはいずれもクロスオーバーモデル「エンヤックiV」より小型かつ低価格で、シュコダ自が得意とするエントリーモデル強化につながる。これにより欧州販売台数で5位以内を狙う。また、欧州販売に占めるBEVの割合を2030年までに50~70%へ引き上げる。

新興市場であるインド、ロシア、北アフリカでは、欧州メーカー1位の座を狙う。これにより、世界販売台数150万台の達成を射程に入れる。インド仕様SUVの「クシャク」は中期的に他の新興国でも発売する。

自動車市場の電動化に対応する措置としては、チェコにおけるEV・部品生産を推進し、雇用を維持・拡大する。国内3工場のすべてでEV部品またはEVを生産する体制を整える。

デジタル化の継続では、シュコダ車およびシュコダ自のサービスを直感的に操作できるように工夫していく。すでに実用化した「パワーパス(PowerPass)」がこの戦略の一例で、シュコダ自のドライバーを対象に充電を簡便化するサポートを提供している。

デジタル化ではオンライン販売も強化する。25年に全体の5分の1をオンラインで販売する目標だ。

電動化・デジタル化にともなう従業員研修費として22年~30年に総額5億ユーロ弱を支出する。また、管理職に占める女性の割合を25%へ高める。

採算性については、業務効率化や、電動化進展にともなう展開モデル数の縮小を通じ、売上利益率で常に8%以上を保てる体制を整える。

環境戦略では、全モデルの二酸化炭素(CO2)排出量を20年比で半減させる。30年までに、チェコとインドの全工場でカーボンニュートラル(実質的な排出量がゼロ)を実現する方針だ。

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