2022/9/21

自動車

東レのチェコ工場、極細吸音材「エアライト」を生産

この記事の要約

●年産能力は1,200トン、10月から量産開始の予定●成長が見込まれるUAM産業の分野でも軽量吸音材の採用を目指す東レは15日、不織布の極細吸音材「エアライト(Airlite)」をチェコで生産すると発表した。欧州の自動車 […]

●年産能力は1,200トン、10月から量産開始の予定

●成長が見込まれるUAM産業の分野でも軽量吸音材の採用を目指す

東レは15日、不織布の極細吸音材「エアライト(Airlite)」をチェコで生産すると発表した。欧州の自動車用吸音材事業を強化する戦略の一環。チェコの東レ・テキスタイルズ・セントラルヨーロッパ(TTCE)と韓国の東レ先端素材(TAK)を通じ、東部プロスチェヨフ市にあるTTCEの拠点に年産能力1,200トンの設備を導入する。10月から量産を開始する予定。投資額は明らかにされていない。

エアライトは軽量のポリプロピレンとポリエステルを混入し、体積のある不織布を作る製法のメルトブロー方式で生産される。従来品より軽く、幅広い周波数に対応する吸音性能を持つ。

欧州ではエンジン車を含む自動車の車外騒音規制が段階的に強化されている。また、エンジン音がほぼ発生しない電気自動車(EV)はドライバーに対する外部からの走行騒音への対応が必要とされる。乗員の快適さを高めるために車内騒音の低減も求められており、高品質な吸音材市場の持続的な拡大が期待される。

TTCEは既存のエアバッグ基布事業に加え、吸音材事業を通じて自動車用素材分野における事業拡大を図る。成長が見込まれるUAM(都市型航空交通)産業の分野でも軽量吸音材の採用を目指す方針だ。