●25年までに従業員1,000人を雇用、30年までに3,000人に増やす
●ポーランド工場の設置により生産能力は4倍に拡大
ダイキン工業は7日、ポーランドのヒートポンプ暖房機工場を着工したと発表した。中部のウッジ経済特別地区にあるクサベルフに建設し、2024年7月に稼働を開始する。投資総額は3億ユーロで、近年の外国直接投資(FDI)としては最大規模となる。25年までに従業員1,000人を雇用し、30年までに3,000人に増やす計画。
ポーランド新工場はドイツ、ベルギー、チェコに次ぐ欧州の生産拠点となる。これにより生産能力は2025年に21年比で4倍に拡大し、急成長するヒートポンプ市場に製品を安定供給できる体制が確立する。ダイキンはポーランドに工場を設置するメリットとして、中東欧地域で最も豊富な人材、周辺市場へのアクセスの良さ、安定したサプライチェーンの存在を挙げた。
欧州のヒートポンプ市場は過去10年間で年平均10%以上の成長が続いており、21年の販売台数は100万台に達した。50年までに欧州連合(EU)域内の温室効果ガス排出量を実質ゼロにすることを目指す「欧州グリーンディール」政策により普及が加速しており、販売数は25年に350万台に拡大すると見込まれている。