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2010/3/24

企業情報

SGL Carbon SE―最終赤字に転落―

この記事の要約

炭素製品大手の独SGL Carbon(ヴィースバーデン)が18日発表した2009年12月通期決算の最終損益は6,030万ユーロの赤字となり、前期の黒字(1億9,050万ユーロ)から大幅に悪化した。鉄鋼市場の急速な冷え込み […]

炭素製品大手の独SGL Carbon(ヴィースバーデン)が18日発表した2009年12月通期決算の最終損益は6,030万ユーロの赤字となり、前期の黒字(1億9,050万ユーロ)から大幅に悪化した。鉄鋼市場の急速な冷え込みを受け主力の黒鉛電極の販売が落ちたほか、炭素繊維分野で日系企業の価格攻勢を受けたことが響いた。売上高は23.9%減の12億2,580万ユーロで、営業利益(EBITベース)は88.1%減の3,640万ユーロに縮小している。

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SGLによると、日本の炭素繊維メーカーは昨年、欧州市場で大幅な値下げを実施し、市場価格を引き下げた。同社はこれを受け、炭素繊維の生産設備で7,400万ユーロの減損処理を行ったという。

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昨年は経費削減に向け正社員300人を削減するなどの措置を取り、コストを6,400万ユーロ圧縮した。今年もさらに2,500万ユーロ押し下げる意向だ。

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2010年通期決算では売上成長率で最大5%程度を見込む。最終損益は黒字化を目指す。

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