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2010/3/24

経済産業情報

電気自動車や燃料電池でオペルが業界連携に意欲

この記事の要約

自動車大手の独オペルが電気自動車(EV)用バッテリーや燃料電池など今後の技術のカギを握る分野で業界が連携することに前向きな姿勢を示している。同社のリタ・フォルスト技術開発主任技師は『南ドイツ新聞(SZ)』に対し「モーター […]

自動車大手の独オペルが電気自動車(EV)用バッテリーや燃料電池など今後の技術のカギを握る分野で業界が連携することに前向きな姿勢を示している。同社のリタ・フォルスト技術開発主任技師は『南ドイツ新聞(SZ)』に対し「モーターに独自性など必要だろうか。すべて同じバッテリーでも何ら問題はない」と発言。首相官邸で5月3日に開催される産学官の電気自動車サミットで「単なる基本合意や予告を超えた成果」が得られることに期待感を表明した。ただ、競合企業はブランド独自のモーターやバッテリーを自社の競争力の源泉としたい考えで、オペルの連携構想は絵に描いた餅にとどまりそうだ。

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高級車大手BMWのクラウス・ドレーガー取締役(開発担当)は最近、「バッテリーはそれぞれの自動車の設計ごとに異なってくる」と述べ、バッテリーやモーターの統一化に否定的な見解を示したばかり。独フォードのベルンハルト・マテス社長もバッテリーを汎用化しスタンドで交換する構想・プロジェクトについてSZ紙に懐疑的な立場を表明した。独自動車工業会(VDA)のマティアス・ヴィスマン会長は「(オペルが考えるような)顔のないモビリティ文化はつまらない」と手厳しい。

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