高級民生家電メーカーのLoewe(クローナハ)が経営のあり方を抜本的に見直している。新製品の投入が遅れた結果、第2四半期に赤字へと転落したことを反省。今後は事業過程の迅速化を促進し、競合に先駆けて新製品を発売できるようにする。ハイエンドメーカーとしての位置付は堅持する。7月に就任したオリバー・ザイトゥル社長が経済紙『ハンデルスブラット』に対し明らかにした。
\同社は新しいテレビシリーズ「Individual」の発売を当初予定の今春から延期することを余儀なくされた。製品に不可欠な半導体を生産する取引先が財政難で生産中止に追い込まれたためだ。この結果、Loeweは書き入れ時のサッカーワールドカップ(W杯)商戦に同シリーズを投入できず、第2四半期に赤字へと転落。レーラー前社長は引責辞任した。
\今後はこうした事態が発生しないよう取引先の経営状況を厳しくチェックする。また、新製品投入の時機を逃さぬよう、プロジェクト責任者の権限を強化するほか、異なる事業分野間の意思疎通を緊密化する。
\ブームの3Dテレビは市場投入の時期が来年初頭となりクリスマス商戦には間に合わない見通し。ただ、10-12月期決算では黒字転換を果たすとしている。
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