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2010/10/13

経済産業情報

ガスパイプライン計画ナブッコが遅延の見通し

この記事の要約

カスピ海地域の天然ガスを、ロシアを迂回して欧州に輸送する「ナブッコ」プロジェクトが足踏み状態に陥っている。天然ガス供給予定国との契約締結が遅れているためで、プロジェクトを実施するかどうかの最終決定は当初予定の今年から来年 […]

カスピ海地域の天然ガスを、ロシアを迂回して欧州に輸送する「ナブッコ」プロジェクトが足踏み状態に陥っている。天然ガス供給予定国との契約締結が遅れているためで、プロジェクトを実施するかどうかの最終決定は当初予定の今年から来年に、ガス供給の開始も同2014年から2015年へとずれ込む見通しだ。

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ナブッコ・コンソーシアムの幹事を務めるオーストリアのエネルギー大手OMVはこのほど、天然ガスの供給予定国であるアゼルバイジャンとの交渉が遅々として進まないことを明らかにした。プロジェクトに参加する独エネルギー大手RWEも『ハンデルスブラット』紙に対し同様の見解を示している。ナブッコ陣営はアゼルバイジャンにある世界最大の新ガス田Shah Deniz 2(埋蔵量1兆2,000億立方メートル)から年100億立方メートルを確保したい考え。

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同コンソーシアムはこのほか、トルクメニスタンとイラク産の天然ガスもナブッコ・パイプラインを通して欧州に輸送することを計画しており、イラク産については供給に関する仮契約を同国北部のクルド人自治州政府と先ごろ締結した。ただ、イラク政府が異議をはさんでいるため、宙に浮く恐れもある。また、トルクメニスタンは年100億立方メートルの供給を請け合っているものの、供給契約には調印していない。

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