米サブプライム問題の影響で2007年に経営危機へと陥った中小企業向け金融のIKB Deutsche Industriebank（デュッセルドルフ）を、同社を翌08年に買収した米投資会社Lone Starが手放す方針だ。Lone Starの欧州事業を統括するブルーノ・シェーラー氏が経済紙『ハンデルスブラット』に対し明らかにした。
\シェーラー氏は「IKBは経営が再建されており、新しい戦略投資家にとって魅力的だ」と明言、2011年春に売却手続きが終了することも考えられるとの見方を示した。すでに売却先の模索を開始している。
\だが、IKBの経営状態は万全とは言えないのが現実で、現在も公的融資保証がなければ資金を確保できない状況だ。赤字からの脱却も果たしておらず、2010年4-6月期の最終損失は前年同期の1,640万ユーロから1億3,520万ユーロへと膨らんだ。
\これについてシェーラー氏は公的支援を新たに受ける必要はないと強調。そのうえで、2～3年経てば黒字転換し、自力で資金を調達できるようになると回答した。
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