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2010/10/27

企業情報

Honsel AG―資金繰りに行き詰まり倒産―

この記事の要約

自動車用の軽金属部品を製造する独Honsel(メシェデ)は25日、アルンスベルク区裁判所に会社更生手続きの適用申請を行ったと発表した。事業再建に向けて銀行その他の債権者と続けてきた交渉がまとまらず、資金繰りに行き詰った格 […]

自動車用の軽金属部品を製造する独Honsel(メシェデ)は25日、アルンスベルク区裁判所に会社更生手続きの適用申請を行ったと発表した。事業再建に向けて銀行その他の債権者と続けてきた交渉がまとまらず、資金繰りに行き詰った格好だ。顧客企業への部品供給を維持するため、あらゆる努力を行うとしている。

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同社は1908年創業の老舗メーカーで、シリンダーヘッドや車体・車台部品、エンジンブロックなどを鋳造している。1999年に投資会社のCarlyleに買収され、2004年に同RHJ Internationalへと転売された。Honselはこれら取引の成立後に買収資金を転嫁されたため債務が多く、金融・経済危機で経営が急速に悪化。昨年夏には債権者が持つ債権3億7,000万ユーロをHonsel株49%に転換するデッド・エクイティ・スワップ取引を行ったほか、RHJ Internationalから5,000万ユーロの新規出資を受けた。これらの措置によりHonselの債務は5億1,000万ユーロから1億4,000万ユーロへと圧縮され、RHJ Internationalの出資比率は51%まで下がった。

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Honselはドイツ西部のザウアーラント地方のほか、ニュルンベルクと国外に工場を持つ。従業員数は3,800人で、直近の売上高は5億4,000万ユーロだった。

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