自動車の受託生産などを手がけるフィンランドのValmet（ウーシカウプンキ）は5日、昨年倒産した独Karmannの車両用ルーフシステム事業を買収することで独社の管財人と合意したと発表した。ルーフシステムを自動車開発、生産、企業向けサービスに続く4番目の事業の柱とする考え。取引の成立には独禁当局の承認が必要だが、Valmetは売買手続きが年内に終了すると見込んでいる。取引価格は公表しないことで合意した。
\Karmannは2009年4月に倒産。機械設備や施設、土地など一部の資産については自動車大手のVolkswagen（VW）が買収した。ルーフシステム事業についてはMagna International傘下のMagna Car Top Systems（CTS）が買収することで合意が成立したものの、独連邦カルテル庁が寡占を理由に許可しなかったため、管財人は新たな売却先を模索していた。
\Valmetは今回の取引により、独オスナブリュック工場とポーランド・ジャリ工場を取得し、両工場の従業員それぞれ350人、396人も全員引き受ける。Karmannのルーフシステム事業の売上高は今年1億8,000万ユーロとなる見通し。
\ValmetはMesto傘下の中堅企業で従業員数は800人。Porscheの「Kayman」や電気自動車「Think City」を生産しており、昨年は5,600万ユーロを売り上げた。
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