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2010/11/17

経済産業情報

A380事故原因はタービン部品=ロールスロイス

この記事の要約

エアバスA380のエンジン事故を調査していたエンジン製造元の英ロールスロイスは12日、タービン用の特殊部品が事故を引き起こしたことを明らかにした。この部品が燃料の発火を引き起こし、エンジンカバーの剥離につながったとしてい […]

エアバスA380のエンジン事故を調査していたエンジン製造元の英ロールスロイスは12日、タービン用の特殊部品が事故を引き起こしたことを明らかにした。この部品が燃料の発火を引き起こし、エンジンカバーの剥離につながったとしている。同社は今後、エアバスおよび、ロールスロイス製エンジン搭載のA380を運行する航空会社と協議し、問題の部品を交換する意向だ。

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A380の事故は4日、カンタス航空が運航するシンガポール~シドニー便で発生した。これを受け同航空が手持ちの6機を点検したこところ、エンジンに燃料が付着しているのを発見。シンガポール航空が実施したA380の点検でも同じ問題が確認された。

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カンタス航空は事故発生以来、A380の運行を全面的に見合わせている。一方、シンガポール航空は該当する3機のエンジンを交換。ルフトハンザ航空も安全を期して同様の措置を取った。

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問題となっているロールスロイス製のエンジンは「Trent 900」。A380には米ゼネラル・エレクトリック(GE)とプラット・アンド・ホイットニーが共同開発したエンジン「GP7200」が搭載されている機材もあるが、こちらではトラブルが起きていない。

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エアバスは今回の事件の結果A380の納機が来年、遅れる可能性があることを明らかにした。A380の評価が下がることはないと強調している。

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欧州航空安全局(EASA)は10日、燃料油が火災の原因となった可能性があるとの見方を発表した。中圧タービンの不具合で燃料がもれ出て発火した公算が高いと指摘。ロールスロイス社に部品の安全性調査を進めるよう命令していた。

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