自動車大手の独Volkswagen(VW、ヴォルフスブルク)は16日、小型車「Up」の電気自動車(EV)モデル、「E-Up」向けのモーターを自力で開発・生産すると発表した。東芝など日本メーカーへの発注も検討したが、製品を内生した方がコスト的に安上がりになると判断。E-Up向けモーターとトランスミッションの開発・生産を独カッセル工場で行うことを決定した。
\E-Upは2013年に発売予定のEVで、スロバキアのブラチスラバ工場で生産する。カッセル工場では同モデル向けのモーターを初年度に約1万基出荷する予定。2011年に始まる実用試験の車両(80台)向けにもモーターを供給する。
\モーター生産に向けてはカッセル工場に約1,000万ユーロを投資し、設備を整える。トランスミッションについては既存の生産ラインを利用する。
\ドイツの自動車メーカーは現在、EV用部品のうちどれを内生し、どれを外部から調達するかの決断を迫られている。バッテリーについては技術力が低いため、日本や韓国、中国メーカーと協力が欠かせないものの、それ以外の部品についてはメーカーによって対応が異なり、高級車大手のDaimlerはEV用パワートレインの生産で提携を模索中だ。
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