独エネルギー大手エーオンとスウェーデンの国営エネルギー会社バッテンフォールは15日、両社がドイツ北部で共同運営している原発2基について、運転再開と運営最適化に向けた手続きを実施することで合意したと発表した。原発事業者は原発の稼働期間が延長されたことと引き換えに、年明けから核燃料税の支払いと再生可能エネルギー促進基金向けの資金提供を義務づけられており、両社は運営最適化プログラムを通じ、これら法的枠組みの変化に対応。両原発の運転再開と収益確保を目指す。経営権はエーオンが獲得する方向だ。
\両社が北ドイツで運営するクリュンメル原発とブルンスビュッテル原発は2007年6月に変電設備の事故で相次いで緊急停止した。ブルンスビュッテル原発はそれ以来、運転を停止。クリュンメル原発は09年7月に再開したが2カ月後に再び事故で停止し、現在に至っている。
\クリュンメル原発には両社が折半出資、ブルンスビュッテル原発にはバッテンフォールが過半数出資しているが、運営最適化プログラムでは、エーオンが両原発で過半数株を取得する方向で協議を進める。独『ヴェルト』紙によると、スウェーデン政府は故障の絶えない両原発の経営権をバッテンフォールが手放すことに理解を示しているという。
\両社は運営最適化のために財務や技術、安全分野の協議を重ね、来年上半期までに両原発の今後の運営方針を決定する。
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