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2011/1/5

企業情報

Maerklin―倒産処理計画を債権者が承認―

この記事の要約

2009年に経営破たんした老舗鉄道模型メーカーMaerklin(ゲッピンゲン)の債権者集会が12月21日あり、管財人が提案した倒産処理計画が99.8%の賛成で承認された。これにより同社の所有権は2011年1月1日付債権者 […]

2009年に経営破たんした老舗鉄道模型メーカーMaerklin(ゲッピンゲン)の債権者集会が12月21日あり、管財人が提案した倒産処理計画が99.8%の賛成で承認された。これにより同社の所有権は2011年1月1日付債権者に移転され、債権の一部も配当として返済された。今後は企業価値を引き上げたうえで投資家に売却。破産配当率を引き上げることが課題となる。

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Maerklinの負債総額は9,300万ユーロに上る。今回の倒産処理計画ではこのうちの3,300万ユーロが返済。計6,100万ユーロの債権を持つ銀行3行は2,500万ユーロ、納入業者など残りの債権者は債権(計2,500万ユーロ)の10%に当たる250万ユーロを受け取った。また、約330万ユーロは倒産後に整理された従業員(400人)に支払われた。Maerklinの売却が成功した場合は破産配当が追加支給される。

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3,300万ユーロの配当を実施したことについて、同社は倒産後の業績が良好に推移しているためと説明している。

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Maerklinの売却をめぐっては、管財人が求める水準の金額を提示する投資家がこれまでのところ現れていない。同社を切り売りの形で売却すると配当率が低下するという事情もあるため、管財人らは企業価値を一段と高めたうえで売却する方針を打ち出した。売却までに数年を要するとみている。

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