独ニーダーザクセン州の食品衛生管理当局は3日、州内の養鶏・家畜農家1,000軒に対し鶏卵、鶏肉、豚肉などの販売禁止を命令した。許容度を超える濃度のダイオキシンが鶏卵から検出されたことを受けた措置。汚染源はHarles & Jentzsch社(シュレスヴィヒ・ホルシュタイン州ユテルゼン)が加工した飼料原料であることが分かっている。
\Harles & Jentzschは12月23日、27日の品質チェックで同社製の飼料原料に高濃度のダイオキシンが含まれていたため、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン、ニーダーザクセンの当局に通報した。ニーダーザクセン州が州内の養鶏農家20軒を対象にクリスマス前に実施した調査では18軒で汚染が確認されている。
\汚染された飼料原料は国内の飼料メーカー12社に供給され、これらメーカーの飼料は全国の養鶏・家畜農家に販売された。小売店で販売されている鶏卵からはすでに許容限度を超える濃度のダイオキシンが検出されており、当局は回収を指示した。これらの卵の摂取期間が短ければ健康に問題はないという。
\販売禁止を命じられた農家はニーダーザクセン州以外にもあり、ノルトライン・ヴェストファーレン州のゾーストでは鶏8,000羽が殺処分された。
\Harles & Jentzschは飼料原料に用いる脂肪酸をオランダの業者に発注。同業者はバイオディーゼル燃料メーカーの独Petrotecから購入した脂肪酸をHarles & Jentzschに供給していた。Petrotecは同社製の脂肪酸を食品・飼料に使用しないよう以前から注意を促しており、今回のスキャンダルに遺憾の意を示している。
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