欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2011/1/26

総合 - ドイツ経済ニュース

飼料の安全性強化でEU合意

この記事の要約

欧州連合(EU)は24日の農業相理事会で、飼料の安全性確保に向けた対策で合意した。ダイオキシンに汚染された飼料がドイツで流通し、食肉や卵でも許容基準を超える汚染が確認されたため、コントロール体制の強化などを取り決めた。上 […]

欧州連合(EU)は24日の農業相理事会で、飼料の安全性確保に向けた対策で合意した。ダイオキシンに汚染された飼料がドイツで流通し、食肉や卵でも許容基準を超える汚染が確認されたため、コントロール体制の強化などを取り決めた。上半期中にも施行する意向だ。

\

農業相理事会では◇工業用脂肪酸と食品・飼料用脂肪酸の生産施設の分離を義務化する◇飼料生産に携わる事業者の免許基準を厳格化する◇汚染が起きた場合、その事実を早期に把握できる体制を構築する――などの合意が成立した。一方、ドイツのアイグナー農相が要求していた◇飼料原料への使用が認められた物質のリスト作成◇食肉の生産地表記の義務化――については過半数の支持が得られなかった。

\

飼料の安全性を確保することは域内住民の健康のほか、域外への輸出促進でも大きな意味を持つ。農業国イタリアのガラン農相は『南ドイツ新聞』に対し、「農産物の高い品質を維持できなければ、米国やカナダ、ブラジルなどへの輸出に支障をきたす恐れがある」との見方を示した。

\