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2011/1/26

企業情報

Wincor Nixdorf AG―現金取扱過程の効率化に向けG&Dと合弁―

この記事の要約

POSシステムやキャッシュディスペンサーを製造する独Wincor Nixdorf(パーダーボーン)は20日、紙幣の開発・印刷・破棄を手がける独Giesecke & Devrient(G&D)と共同で合 […]

POSシステムやキャッシュディスペンサーを製造する独Wincor Nixdorf(パーダーボーン)は20日、紙幣の開発・印刷・破棄を手がける独Giesecke & Devrient(G&D)と共同で合弁会社を設立すると発表した。現金取扱過程の効率化とセキュリティの向上に向けて両社のノウハウを統合、市場シェアの拡大とともに規格の標準化を目指す。

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新会社CI Tech Components AGを3月末までに設立する予定。従業員数は160人で、ミュンヘンとスイスのブルクドルフに事業拠点を置く。

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まずはWincor Nixdorfが開発したインテリジェント現金カセット「CINEO」をG&Dの現金センター向け現金取扱システムに統合する。CINEOは銀行や小売店から回収された現金を開封せずに点検・仕分けする最新鋭の現金カセットで、これを導入すると労力を大幅に削減できるほか、盗難や紛失のリスクも低減できる。小売店と銀行を対象とするCINEOを中央銀行の現金取扱システムと統合すると、民間と中銀のシステムがスムーズにかみ合うようになり、マクロレベルの現金流通でも効率化につながる。

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G&Dの現金取扱システムを採用する中央銀行は世界に約150ある。Wincor Nixdorfは世界の主要銀行25行のうち21行に製品を納入しており、両社の提携はシナジー効果が大きいとみられる。

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