太陽光発電モジュールメーカーの独Sulfurcell(ベルリン)が出資3社から新たな資金を得て米国市場に進出する計画だ。同社のニコラウス・マイヤー社長への取材をもとに25日付『ハンデルスブラット』紙が報じた。
\Sulfurcellは2001年創業の新興企業で、薄型太陽電池モジュールを製造している。米国市場への進出に必要な資金は既存出資者のIntel Capital(半導体大手インテルの投資会社)とVattenfall Europa(エネルギー)、GdF(同)の3社から調達、資本金をこれまでよりも1,880万ユーロ多い1億2,000万ユーロへと引き上げた。
\薄膜太陽電池は価格が高騰しているシリコンを利用せず、コストが低いのが特徴。Sulfurcellの製品ではさらに、有害なテルル化カドミウムの代わりに硫黄とセレンを投入している。同社は日本のソーラーフロンティア、独Wuerth Solarと競合する。
\Sulfurcellの従業員数は250人で、08年から倍増。生産能力はこの間、2メガワットから35メガワットへと大幅に拡大した。売上高は公表していないが、今年はその半分をドイツ市場で獲得するとしている。今後1~2年で損益分岐点を確保する計画だ。
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