製薬・化学大手の独Bayer(レバークーゼン)がインドで製薬会社の買収を検討している。農業化学事業などに比べ現地での存在感が薄いためだ。アジア事業を統括するヴォルフガング・プリシュケ取締役が『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に対し明らかにした。
\Bayerのインド売上高は約4億ユーロ(2009年)で、そのうちの6割を農業化学事業を占める。同事業の現地市場シェアは14%に上り、最大手の地位を保持している。
\一方、製薬事業の市場シェアは1%に届いておらず、同社は買収を通してこうした現状を改めたい考え。ただ、インドでは株式ブームの影響で地元企業の時価総額が上昇、適切な買収候補が見付けにくくなっているという。このため同社は現地提携先の模索も続けている。
\プリシュケ取締役によると、インドには子会社が3つあり、すべて利益を計上している。今後は年率16%の成長を続け、2015年までに3社の売上高を計10億ユーロに拡大する計画だ。
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