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2011/1/26

企業情報

Gravis Computervertriebsgesellschaft mbH―出資者模索―

この記事の要約

Apple製品の販売で独2位のGravisが出資者を模索している。「iPhone」や「iPad」の需要が急拡大するなかで勢力を保つには店舗を急速に増やす必要があるためで、2月末には関心を示す投資家と交渉を行う予定だ。同社 […]

Apple製品の販売で独2位のGravisが出資者を模索している。「iPhone」や「iPad」の需要が急拡大するなかで勢力を保つには店舗を急速に増やす必要があるためで、2月末には関心を示す投資家と交渉を行う予定だ。同社を創業したアルヒバルト・ホルルッツ社長への取材をもとに20日付『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』が報じた。

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Gravisの店舗は現在、ドイツ国内に計28カ所ある。今後は1年半~2年以内に計50店舗を新規出店したい考えで、主にウルム、フレンスブルクなどの中規模都市への進出を検討している。

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同社の資本は役員3人が計80%、情報通信技術(ICT)会社の独Telesが残り20%を保有している。新店舗の設置コストは1店当たり40万~50万ユーロ。新たな出資者からは最大25.1%の資本を受け入れ、総額1,000万~1,500万ユーロを調達する意向だ。その一方で、Gravisを全面売却する可能性も視野に入れる。

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同社の2010年の売上高は1億7,700万ユーロで、その3分の2をApple製品が占めた。Appleが直営店Apple Storeを展開していることに関しては、「これまでのところ大きな影響は出ていない」としている。経営陣はネット通販事業も強化する考えで、売り上げに占める同事業の割合を今後2年で現在の10%から25%へと引き上げていく。また、将来的にオーストリアとスイスに進出することも念頭に置いている。

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