独バイオ業界団体のBio Deutschlandと業界専門誌『transkript』は18日、バイオ企業の事業見通しに関するアンケート調査結果を公表した。それによると、経営の現状に関しては肯定的な回答が減少したものの、今後の見通しについては「向上する」と回答する企業が増加しており、業界には薄日が差してきたようだ。調査は独バイオ企業約200社を対象に実施した。
\現在の経営状況に関する質問では「良い」との回答が前回調査よりも2.1ポイント少ない48.4%に減少した。「まずまず」は46.7%(4.6ポイント増)、「悪い」は4.9%(2.6ポイント減)。
\今年1年間の事業の見通しについては「良い」が前年から10.8ポイント増の57.8%へと大幅に拡大した。「悪くなる」は3.1ポイント減の3.9%、「変わらない」も7.7ポイント減も38.3%に縮小している。
\先行き見通しの改善を受け、雇用規模を今後「増やす」は3.2ポイント増の58.8%に拡大。研究開発投資を「増やす」も前年の38.5%から45.9%へと増加した。
\業界の回復は資金調達規模でもみてとれる。2010年に株式発行あるいはベンチャーキャピタルを通して調達した資金は前年の約2倍の5億9,000万ユーロに達し、2005年の水準にまでほぼ回復した。
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