自動車大手の独Volkswagen(VW、ヴォルフスブルク)が電気自動車(EV)用のリチウムイオンバッテリーセルを三洋電機に大量発注したもようだ。独『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』紙が消息筋の情報として9日報じた。VWの広報担当者は同紙に対し「バッテリー本体と電動モーターはVWが自ら生産する」と述べ、具体的な回答を避けたという。
\FAZ紙によると、三洋のバッテリーセルは小型車「Up」のEVモデルに搭載されるもよう。この件について自動車産業研究機関HIS Automotiveの関係者は「今回の受注は適切な部品(リチウムイオンバッテリー)メーカーがいまだにドイツに存在しないことを意味する」との見方を示した。欧州ではDaimlerとEvonikの合弁会社Litecと米Johnson Controlsと仏Saftの合弁会社Johnson-Controls-Saftがリチウムイオン電池を手がけているが、VWから受注を獲得できなかったもようだ。
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