米国防総省は2月24日、次期空中給油機の公開入札で米航空機大手Boeingが落札したと発表した。競合の欧州EADSは振り切られた格好。同入札をめぐっては2008年にEADSが一度、受注を獲得したものの、Boeingが入札結果に異議を唱え仕切り直しとなった経緯がある。ドイツのメルケル首相は今回の結果について「大西洋をまたいだパートナーシップを深化させるチャンスは潰えた」と遺憾の意を表明した。
\Boeingは空中給油機179機を納入する。受注総額は350億ドル。今後も追加受注が入る見通しため、総額は1,000億ユーロに達するとみられている。
\今回の入札に至る経緯は紆余曲折を経ており、米軍は公開入札をまず2001年に実施した。このときはBoeingが落札したが、その後、不正があったことが発覚したため、仕切り直しとなり、次はNorthrop Grummanと組んだEADSが08年に落札。これに対しBoeingがクレームをつけたため、有力政治家が介入し3度目の入札が行われた。
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