化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)が2月24日発表した2010年12月期決算の売上高は前期比26.0%増の638億7,300万ユーロとなり、過去最高を更新した。景気回復が反映された格好で、営業利益(EBITベース、特別費を除く)も67.7%増えて、これまでで最高の81億3,800万ユーロとなった。最終利益は223.2%増の45億5,700万ユーロ。経営陣は株主総会で増配を提案する意向だ。
\売上高を部門別でみると、化学品が最も好調で、前期比51.4%増の113億7,700万ユーロへと拡大した。自動車など川下産業からの需要が旺盛で、プラスティックも同37.9%増の98億3,000万ユーロへと大きく伸びている。石油・ガスは5.0%減の107億9,100万ユーロへと後退し、唯一減収となった。
\地域別ではアジア・太平洋と北米が特に好調で、それぞれ45.6%増の116億4,200万ユーロ、40.9%増の132億4,600万ユーロを記録した。足元の欧州は15.7%増の351億5,600万ユーロと伸び率がやや低い。
\経営陣は今期も売り上げとEBITが大幅に拡大すると予想。ユルゲン・ハンプレヒト社長はリビア情勢に懸念を示しながらも、「トータルでは楽観している」と発言した。
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