自動車大手の独Daimler(シュツットガルト)が戦略提携先の日産自動車と高級車の共同開発・生産を検討している。両社役員への取材をもとに2日付『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』が報じた。
\Daimlerは昨年4月、ルノー・日産と戦略提携し、エンジンや車台を共有化することで合意。日産との関係では、Mercedesブランドのエンジンをインフィニティ向けに供給することを取り決めた。
\FTD紙によると、両社は提携範囲を当初予定よりも大幅に拡大し、駆動装置、車体、プラットフォームの共同開発も検討している。Daimlerのトーマス・ヴェーバー開発担当取締役は共同生産や電動モーター、バッテリーの開発提携も考えられるとの立場を示した。
\Daimlerは当初、Mercedesとインフィニティの提携に消極的だった。足元の欧州市場で競合することを恐れたためだ。だが、その後、ブランドへの忠誠度の高いメルセデスのドライバーがインフィニティに乗り換える可能性は低いと判断。共同開発・生産に踏み切ればコストを削減できることもあり、提携拡大に向け協議を開始した。
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