自動車部品大手の独Continental(ハノーバー)が3日発表した2010年12月通期決算(速報値)の最終損益は5億7,600万ユーロの黒字となり、前期の赤字(16億4,900万ユーロ)から大きく改善した。利益計上は3期ぶり。原料価格が高騰したものの、自動車市場の回復に伴い中国などの新興市場を中心に需要が急拡大し、業績が押し上げられた。売上高は29.6%増の260億4,700万ユーロ。純負債は18%減の73億1,700万ユーロに縮小した。
\同社のエルマー・デーゲンハルト社長は2011年12月期の業績見通しについて、売上高で10%増の285億ユーロを示した。一方、利益については、天然ゴムをはじめとする原料価格の高騰が続いているとして、横ばいにとどまるとの予測を提示。原料価格がさらに上昇するのは確実な見通しで、乗用車用に比べ天然ゴムの使用比率が高い商用車用タイヤで打撃が大きいとの見方を表明した。
\Continentalを08年に買収したベアリング大手Schaefflerとの合併計画は、現在のところ足踏み状態が続いているようで、デーゲンハルト社長は「合併推進の動きは両社とも取り組んでいない」と発言した。また、「SchaefflerはContinental買収に伴う負債の返済に向けContinental株を最大25%放出する」とした『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』の報道についてはコメントを控えた。
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