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2011/3/9

企業情報

co.don AG―事業の将来に薄日―

この記事の要約

人工関節の培養に特化したバイオ企業co.don(テルトフ)の将来に薄日が差してきた。米国で特許がようやく認められたほか、増収と融資で今後の事業資金も確保できたためだ。アンドレアス・バルトルシュ社長へのインタビューをもとに […]

人工関節の培養に特化したバイオ企業co.don(テルトフ)の将来に薄日が差してきた。米国で特許がようやく認められたほか、増収と融資で今後の事業資金も確保できたためだ。アンドレアス・バルトルシュ社長へのインタビューをもとに7日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。

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同社は1993年の設立で、2001年には株式公開を果たした。だが、資金繰りは厳しく、社員数はバルトルシュ社長就任当時の09年秋(60人)から半減した。同社長はインタビューで「現在もトンネルを抜け出してはいない」との認識を示した。

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そうしたなか、米国特許商標庁(USPTO)は先ごろ、10年の審査の末に同社の人工関節培養技術の特許を承認した。今後、欧州医薬品庁(EMA)が特許を認めれば、同社の人工関節には健康保険が適用され、需要の大幅拡大が見込めるという。

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co.donは1月の第3者割当増資で約440万ユーロの資金を確保した。ブランデンブルク州の投資銀行からも支援の約束を確保しており、資金繰りの心配は遠のいている。

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同社の技術は患者本人の軟骨細胞を4~8週間かけて軟骨へと培養するというもの。培養コストは約3,500ユーロに上るという。

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