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2011/3/16

企業情報

InfectoPharm Arzneimittel und Consilium GmbH―10年で売上4倍に―

この記事の要約

中堅小児薬メーカーのInfectoPharm(ヘッペンハイム)の業績が好調だ。売上高は過去10年間で4倍に拡大、2010年は6,050万ユーロを記録した。今年も2ケタ台の成長を見込んでいる。マンフレート・ツェルナー社長へ […]

中堅小児薬メーカーのInfectoPharm(ヘッペンハイム)の業績が好調だ。売上高は過去10年間で4倍に拡大、2010年は6,050万ユーロを記録した。今年も2ケタ台の成長を見込んでいる。マンフレート・ツェルナー社長への取材をもとに9日付『ハンデルスブラット』紙が報じた。

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ツェルナー氏は製薬大手Merckのマーケティング部門で6年働いた経験があり、1988年にInfectoPharmを立ち上げた。小児薬についてはMerckで勤務していたころから製品と販売で改善の余地が大きいと考えており、これを自らの会社で実現した格好だ。

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最初に発売した製品は抗生物質「Infectocillin」。苦味がある既存の作用物質を子供が飲みやすくしたのが特徴で、ヒット商品となった。同社はこうした小児薬を現在、30種類販売している。

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マーケティングでは医薬情報担当者(MR)を持たず、独自の体制を作り上げた。具体的には(1)社員が小児科医から直接、治療に関する質問を集める(2)これに対する回答を大学の教員から得たうえで月刊の冊子にまとめて小児科医に送付する(3)小児科専門の会議とセミナーを開催する――というものだ。その効果は絶大で、同社の企業イメージは大幅に改善した。製品開発でもプラスの効果があるという。

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