独高級車メーカー3社の2010年12月通期決算が10日までに出そろった。本拠地ドイツで苦戦が続いたものの、中国、米国事業が好調で、各社の売り上げはそれぞれ19.1~29%増加。販売台数も13.6~17%の伸びを記録した。メルセデス・ベンツとBMWは営業損益で黒字転換を果たした。
\メルセデス・ベンツ・カーズ(マイバッハ、スマート含む)の売上高は前年比29%増の534億2,600万ユーロに拡大、営業損益(EBITベース)は5億ユーロの赤字から46億5,600万ユーロの黒字に大きく改善した。販売台数は17%増の127万6,827台。地域別では中国が特に好調で、2.4倍の15万9,974台に増加した。米国も9%増の22万454台と好調だった。一方、ドイツは2%減の29万2,895台に低迷、ドイツを除く西欧も2%増(63万5,798台)にとどまった。
\アウディ(ランボルギーニ含む)の売上高は18.8%増の354億4,100万ユーロ、営業利益は2倍の33億4,000万ユーロに増加した。販売台数は15%増の109万2,411台。伸び率が最も高い国は中国(43.4%増の22万7,938台)で、販売台数はドイツ(0.1%増の22万9,157台)とほぼ同水準となった。米国も22.9%増の10万1,629台と好調だった。
\BMWの自動車部門(ミニ、ロールスロイス含む)の売上高は23.8%増の541億3,700万ユーロで、営業損益(EBIT)は2億6,500万ユーロの赤字から43億5,500万ユーロの黒字へと改善した。出荷台数は13.6%増の146万1,166台。地域別では中国(香港・台湾含む)がダントツの伸びで、85.3%増の18万3,328台に拡大した。米国は10.1%増の26万6,580台。ドイツでも3.5%増の26万7,160台に拡大し、3社の中で唯一、国内でもプラス成長を確保した。
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