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2011/3/23

企業情報

Deutsche Lufthansa AG―日本便でさらなる措置も―

この記事の要約

独航空最大手Lufthansa(フランクフルト)は17日の決算発表で、福島原発の事故の今後の経過次第では日本向けのフライトでこれまでよりも踏み込んだ措置を取る可能性があることを明らかにした。『フランクフルター・アルゲマイ […]

独航空最大手Lufthansa(フランクフルト)は17日の決算発表で、福島原発の事故の今後の経過次第では日本向けのフライトでこれまでよりも踏み込んだ措置を取る可能性があることを明らかにした。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙によると、クリストフ・フランツ社長は「独外務省の危機対策本部とさらなる措置を協議している」と語った。日本向けのフライトは旅客機事業売上の約5%を占めるだけに、放射能漏れ事故は中東情勢、石油価格上昇とならぶ大きなリスク要因となりそうだ。同社は15日から成田便の目的地を関西空港と中部国際空港に変更している。

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同日発表した2010年決算の最終損益は11億3,100万ユーロの黒字となり、前年の赤字(3,400万ユーロ)から大幅に改善した。景気回復が反映された格好で、売上高と営業利益もそれぞれ22.6%増の273億2,400万ユーロ、573.8%増の8億7,600万ユーロへと拡大している。ただ、旅客部門ではLufthansaとSwissの2ブランドが黒字となったものの、墺AUAと英BMI、独German Wingsは赤字を計上した。AUAとBMIはリストラが影響。格安航空German Wingsは価格競争が響いた。

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今年は原油高を受け燃料コストが30%増の68億ユーロに膨らむものの、同社は増収増益を見込んでいる。

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