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2011/6/1

総合 - ドイツ経済ニュース

消費者景況感3カ月連続で悪化、エネルギー高騰など響く

この記事の要約

市場調査大手のGfKが5月28日発表したドイツ消費者景況感指数の6月向け予測値は5.5となり、前月の同5.7(確定値)から0.2ポイント低下した。同指数の悪化は3カ月連続。中東・北アフリカ情勢やユーロ危機の深刻化のほか、 […]

市場調査大手のGfKが5月28日発表したドイツ消費者景況感指数の6月向け予測値は5.5となり、前月の同5.7(確定値)から0.2ポイント低下した。同指数の悪化は3カ月連続。中東・北アフリカ情勢やユーロ危機の深刻化のほか、エネルギー価格の高騰も響いた。ただ、失業率の低下や高い経済成長率など消費を取り巻く環境は良好で、景況感指数は依然として高水準を保っている。

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景気の見通しに関する5月の指数(6月向け予測値の算出基準の1つ)は前月の47.3から46.1へと1.2ポイント低下した。中東・アフリカやギリシャなどの危機を受けて、これら地域への輸出が減少するとの懸念が消費者の間に広がっているもようだ。

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所得の見通しに関する指数は前月の35.0から25.9へと9.1ポイントも落ち込んだ。消費者が頻繁に購入する食料品や燃料で値上がりが顕著なため、体感インフレ率*が高まったとみられる。連邦統計局によると、消費者物価の前年同月比の上昇率(インフレ率)は3月の2.1%から4月は2.4%へと高まった。

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こうした状況を反映し、高額商品の購入意欲に関する指数も前月の34.2から31.5へと2.7ポイント低下した。

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*体感インフレ率

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消費者が感覚的に抱く物価の上昇率で、生活に身近な商品が大きく値上がりすると、統計上のインフレ率よりも高くなりやすい

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