欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2011/8/31

経済産業情報

塗料・インキ値上がりの見通し

この記事の要約

塗料や印刷インキの価格が上昇する見通しだ。原料価格が高騰しているためで、白色塗料の原料である酸化チタンは昨年秋以降、およそ30%値上がりしたという。独塗料・印刷インキ産業連盟(VdL)のペーター・ベッカー会長が『フランク […]

塗料や印刷インキの価格が上昇する見通しだ。原料価格が高騰しているためで、白色塗料の原料である酸化チタンは昨年秋以降、およそ30%値上がりしたという。独塗料・印刷インキ産業連盟(VdL)のペーター・ベッカー会長が『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に明らかにした。

\

同会長によると、インキ原料のロジンは凶作の影響で価格が4倍に高騰。エポキシ樹脂や溶剤など塗料原料の価格も一部で大幅に上昇しており、塗料やインキの値上げは避けられない状況という。値上げ幅は量産品よりもニッチ製品の方が大きくなる見通しだ。

\

業界の状況は良好で、すべての顧客産業から引き合いが増えている。VDLは2011年の業界売上高が70億6,000万ユーロとなり2年連続で拡大すると見込む。

\

業界企業数は約250社に上る。後継者のいない中小企業が身売りして企業数が減ることはあっても、経営破たんは考えにくい状況という。身売り企業は蘭アクゾ・ノーベルが積極的に買収しており、中堅企業Schramm-Lackeは同社の傘下に入る。

\