旅行大手のTuiは9月29日、ドイツの社員を550人削減すると発表した。収益力の強化が狙い。整理対象となる従業員は受け皿会社に移籍され、転職斡旋や研修サービスを受けることができる。
\人員削減が行われるのはハノーバーにあるドイツ本社と販売サービス子会社Tui Vertriebs-und Service GmbH(TVS)で、それぞれ400人、150人が整理される。リストラ費用はすでに引き当て済みのため、2011年9月期決算に影響はないという。
\旅行業界ではオンライン予約市場の急成長に伴い価格競争が激化している。Tuiはオンライン予約業務で後れを取っており、これが収益力を圧迫。売上高営業利益率は2.1%にとどまっている。今後は同業務を強化し、パッケージツアー売上に占めるオンライン予約の割合を現在の6%から20%に向上。売上高営業利益率を2015年9月期までに3%以上へと引き上げる意向だ。
\オンライン事業の強化に向けては旅行専門のネットショッピングモールを開設。競合の出店を促し、顧客を引き寄せていく。現在3つある予約システムは12月から1本に集約する。
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