自動車大手Daimlerの印トラック子会社Daimler India Commercial Vehicles(DICV)は4日、自社ブランド「BharatBENZ」の大型モデルを初公開した。今後は3月2日に同ブランドの全モデルを公開。遅くとも第3四半期までに生産を開始し、世界第3位のインド市場開拓に乗り出す。
\Daimlerは当初、現地企業Heroと共同で現地向けトラックを生産する計画だったが、資金難を理由にHeroが合弁を解消したため、独自展開を決定。BharatBENZブランドを立ち上げた。
\トラック生産に向けてはインド南部のチェンナイに工場を開設した。投資規模は約7億ユーロで、すでにエンジンと駆動装置の試験生産を開始している。車両の年産能力は3万6,000台で、インド市場規模の約10%に相当する。将来的には7万台に引き上げることを視野に入れている。
\同工場では車両総重量6~49トンのトラックを製造する。大型車はMercedes-Benzのモデル「Axor」、小型車と中型車は三菱ふそうの「キャンター」と「ファイター」をベースに採用。現地運輸業者の資金力が弱いことを踏まえ、装備を簡素化して価格を抑えた。インドの排ガス基準BS3(欧州排ガス基準ユーロ3に相当)に対応している。
\現地サプライヤーは450社以上を確保した。現調比率は85%に達するという。ディーラーは今年末までに約70カ所で確保する。販売では金融子会社Daimler Financial Services Indiaのサポートを受ける。
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