無農薬有機栽培の植物原料を主体として製造される自然化粧品のブームが続いている。2011年の国内市場規模は8億ユーロを超え、前年比11%増の7億9,500万ユーロとなった2010年をさらに上回る見通し。化粧品全体に占めるシェアは売上高ベースで6.2%、数量ベースでは約12%に達すると見込まれている。購買者数は05~10年の5年間で1.5倍となり、Weleda、Dr. Hauschkaなどの老舗メーカーに限ると2倍以上に拡大したという。3日付『南ドイツ新聞』が報じた。
\自然化粧品は飽和状態にある化粧品市場の中で成長が見込めるほぼ唯一の分野だ。特にドイツは配合成分や持続可能な原料が使われているかどうかを厳しくチェックする消費者が多く、自然化粧品の人気が高い。業界関係者は、独市場に占める自然化粧品の売上シェアが中期的に10%を超えると予測する。
\こうした流れを受けて自然化粧品市場に参入するメーカーも増えている。仏ロレアルは06年にSanofloreとThe Body Shopを買収して比較的早くから進出の足がかりを構築、10年10月には仏オーガニックコスメ認証機関Ecocertから認証を受けた化粧品ブランド「Garnier Bio Aktiv」を市場投入した。また、独ヘンケルは11年にAoK Bio Expertを発売した。
\自然化粧品市場の拡大とともに、できるだけ自然に近い素材を使用する自然派化粧品の市場も広がり始めており、コスメティック用品大手の独ニベアは11年春、原料の95%に天然由来の成分を使用する「Pure&Natural」ブランドを導入した。同社は販売実績を伏せているものの、「11年の(同社)最大のヒット商品の1つ」になったとしている。
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