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2012/4/18

経済産業情報

石油元売り大手にカルテル調査のメス

この記事の要約

連邦カルテル庁は4日、石油元売り大手5社に対し独禁法違反容疑で正式調査を開始したと発表した。「系列ガソリンスタンドに比べ卸値を高く設定している」とする独立系ガソリンスタンドからの苦情申し立てを受けた措置。石油元売り側は「 […]

連邦カルテル庁は4日、石油元売り大手5社に対し独禁法違反容疑で正式調査を開始したと発表した。「系列ガソリンスタンドに比べ卸値を高く設定している」とする独立系ガソリンスタンドからの苦情申し立てを受けた措置。石油元売り側は「クレームには根拠がない」として静観の構えをみせている。

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調査対象となったのはBP/アラル、エクソンモービル/エッソ、コノコフィリップス/JET、シェル、トタルの5社。『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版)』紙によると、独立系ガソリンスタンド組合で最大のbftは全国に約1,800の店舗があり、市場シェアの3分の1を占めるが、燃料は全て大手5社からの供給に依存している。

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カルテル庁に寄せられた苦情によると、元売り5社は独立系事業者に対し、系列スタンドの最終小売価格以上の卸値で軽油やガソリンを販売。また、系列スタンドに対し製油所出荷価格を下回る卸値で販売するなどして独立系事業者を不当に圧迫しているという。

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連邦カルテル庁のアンドレアス・ムント長官は「独立系事業者が系列スタンドに比べ不利に扱われることは許されない」と述べ、事実関係の解明に意欲を示した。

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