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2012/5/23

経済産業情報

スイス企業がフラン高に悲鳴、独に事業移転へ

この記事の要約

スイスの高級アウトドア用品メーカーMammut(アールガウ州セオン)が物流部門をドイツに移転する。スイスフラン高でコストが圧迫されているためで、2,600万ユーロを投資してメミンゲン南部(バイエルン州アルゴイ地方)に新物 […]

スイスの高級アウトドア用品メーカーMammut(アールガウ州セオン)が物流部門をドイツに移転する。スイスフラン高でコストが圧迫されているためで、2,600万ユーロを投資してメミンゲン南部(バイエルン州アルゴイ地方)に新物流センターを設置。チューリヒ近郊にある現在の物流センターから今後数カ月以内に移転する。同社のロルフ・シュミット社長が『ハンデルスブラット』紙に明らかにした。

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シュミット社長によると、同社の経営コストの半分はスイスフランで占められる。その一方で、スイス国内の売上高は全体の2割に過ぎない。また、フラン高の影響で、同社最大の国外市場であるドイツでは2011年の売上高が10%以上目減りした。さらに、国内の国境地域に住む消費者がドイツ、オーストリア、イタリアなどに買い出しに行き、為替効果で割安となった同社製品を購入するケースが急増。「スイス国内の価格を10~15%引き下げることを余儀なくされた」。

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Mammutは物流部門をドイツに移すことでフラン高のリスクを軽減する考えだ。新物流センターからはスイスを含めた欧州全域に製品を供給する。

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