欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2012/5/30

総合 - ドイツ経済ニュース

独企業景況感が大幅悪化、ギリシャ問題など響く

この記事の要約

Ifo経済研究所が24日発表した2012年5月のドイツ企業景況感指数(2005年=100)は106.9となり、前月の109.9から3ポイント低下した。同指数の悪化は7カ月ぶり。ギリシャのユーロ圏離脱懸念がにわかに高まって […]

Ifo経済研究所が24日発表した2012年5月のドイツ企業景況感指数(2005年=100)は106.9となり、前月の109.9から3ポイント低下した。同指数の悪化は7カ月ぶり。ギリシャのユーロ圏離脱懸念がにわかに高まっているほか、債務危機からの打開策をめぐり欧州連合(EU)の基軸国であるドイツとフランスの足並みが乱れていることが響いた。

\

現状判断を示す指数は前月の117.5から113.3へと4.2ポイント下落、今後6カ月の見通しを示す指数も102.7から100.9へと1.8ポイント低下した。

\

部門別でみると、製造業は景況感指数が大きく悪化した。現状判断が大幅に落ち込んだ。小売業と卸売業は現状判断と期待指数がともに後退。特に小売業は減少幅が大きかった。建設業は現状判断がやや改善したものの、期待指数が悪化し、全体でも前月を下回った。

\

Ifoのハンスヴェルナー・ジン所長はギリシャ問題について、同国がユーロから離脱すれば債権者は痛手を受けるが、ギリシャ支援の継続に伴い他のユーロ加盟国の納税者が被る損失に比べれば規模は小さいとの見解を示した。同所長は以前から、ギリシャのユーロ離脱は同国にとってもユーロ圏全体にとっても経済的に好ましいとの持論を展開している。

\