独鉄鋼業界団体Stahlはこのほど、2012年1-6月期の国内粗鋼生産高が前年同期比6%減の2,190万トンに減少したと発表した。欧州債務危機の深刻化で需要が低迷していることが響いた。Stahlは市況好転の兆しは見えていないとして、今秋にも12年通期予測(4,430万トン)を引き下げる可能性を示唆した。
\鉄鋼業界は需要低迷の直撃を受けている。今年初めには一旦盛り返したものの、期待したほど回復しなかった。また、原料価格が高騰しているにもかかわらず、川下からの値下げ圧力を受けて転嫁できずにいる。
\こうした事情を受け、独2位のザルツギターは先ごろ、鉄鋼部門が今年は赤字に転落する見通しを明らかにした。世界最大手のアルセロール・ミタル(ルクセンブルク)は管理部門を中心に人員削減を検討しているようだ。独最大手ティッセンクルップは来月から操短を実施する可能性が高い。
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