製薬・化学大手の独Bayer(レバークーゼン)が7月31日発表した2012年4-6月期(第2四半期)の最終利益は4億9,400万ユーロとなり、前年同期比で33.9%低下した。避妊薬「Yaz」「Yasmin」の副作用をめぐる米国の集団訴訟を受け、引当金を約5億ユーロ計上したことが響いた格好。事業自体は好調で、同社は2012年通期の売上成長率を従来予測の3%から4~5%へと上方修正した。
\第2四半期の売上高は前年同期比10.0%増の101億7,700万ユーロで、過去最高を更新した。種苗と農薬需要の拡大を受けて農業科学が17.1%増の22億7,600万ユーロへと大きく拡大。ヘルスケアも10.0%増の46億2,800万ユーロと好調だった。化学は景気減速の影響を受けたものの、増収(6.5%増の29億6,200万ユーロ)を確保した。
\YazとYasminをめぐっては米国の女性1万3,500人が集団訴訟を起こした。同社は7月中旬までに約1,900人と和議を締結、計4億260万ユーロを支払うことで合意した。
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