4月に倒産した独太陽電池大手Q-Cellsの債権者集会が8月29日デッサウであり、同社を韓国のハンファ財閥に売却する計画が承認された。Q-Cellsの買収にはスペインの同業Isofotonも名乗りを上げていたが、債権者の大部分はハンファへの売却を支持した。『ハンデルスブラット』紙によると、Isofotonが買収資金をねん出できるかについて債権者の疑念が払しょくされなかったという。
\ハンファはQ-Cellsの資産の大部分を譲り受ける。具体的には独東部ビターフェルト・ヴォルフェン市にある研究開発・生産拠点、マレーシアの生産子会社、ベルリンの管理部門および米国・日本・オーストラリアの販売会社を取得。全従業員1,550人のうち1,250人を継続雇用する。人員整理はハンファとの重複が多い管理部門で主に行う。買収金額は現金3,870万ユーロで、債務の引き受けも含めると取引額は約2億5,000万ユーロに上る。
\Q-Cellsは1999年の設立。一時は世界最大の太陽電池セルメーカーとなったものの、コスト管理が甘かったほか、事業の国際化に乗り遅れたことが影響。世界市場での価格急落に対応できず経営破たんした。
\