独保険3位のTalanx(ハノーバー)は3日、今秋に新規株式公開(IPO)を行う計画だと発表した。欧州債務危機を受けてドイツでは今夏、大型IPO計画が相次いで棚上げや中止に追い込まれたものの、同社は株価の上昇などを踏まえ市場環境が改善していると判断。市場の枠組み条件が今後も安定的に推移すれば予定通りIPOへと踏み切る。IPOは約15年前から検討してきた。
\IPOはもっぱら新株発行を通して実施する。上場規模は未定だが、戦略提携先の明治安田生命保険は保有するTalanxの転換社債3億ユーロを新株と交換。これによりTalanxの第2位株主となる。
\Talanxは株式公開益を財務基盤の強化と中東欧・南米での企業買収に充てる。Talanxと明治安田は中東欧市場を共同開拓する意向で、すでにポーランド同業Europaグループを買収した。財務を強化するのは2013年に欧州で導入される保険会社の新しい資本基準「ソルベンシー2」に対応するため。
\