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2012/9/12

企業情報

Merck KGaA―がん治療薬の開発・販売ライセンス取得―

この記事の要約

製薬大手の独Merck(ダルムシュタット)は6日、デンマークのバイオ企業Symphogenが開発中のがん治療薬「Sym004」について世界開発・販売ライセンスを取得すると発表した。Merckは新薬開発に相次いで失敗したた […]

製薬大手の独Merck(ダルムシュタット)は6日、デンマークのバイオ企業Symphogenが開発中のがん治療薬「Sym004」について世界開発・販売ライセンスを取得すると発表した。Merckは新薬開発に相次いで失敗したため、製品ポートフォリオが中期的に減少する見通しで、最近は開発段階にある新薬の買い取りを強化している。2月には米バイオ企業Threshold Pharmaceuticalsからがん治療薬「TH-302」のライセンスを取得した。

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Sym004は大腸がん、脳腫瘍、頸部がんの治療薬で、現在、第2相臨床試験が行われている。Merckは今回の取引でまず、Symphogenに頭金2,000万ユーロを支払い、開発と認可の進捗に応じて最大2億2,500万ユーロを上乗せする。また、一定の販売目標を達成した場合は最大2億5,000万ユーロを支払う。

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Merckは現在、有力ながん治療薬「Erbitux」を持つ。同薬は2015年に欧州特許が失効するため、その後は売上減少が避けられない見通しだ。

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